懐くデグーの選び方

デグーの最大の魅力は、「懐く」ことにあります。

野生のデグーは非常に高い社会性を持ち、キッチリと上下関係を遵守して生きています。
そのような習性から同じようなサイズの小動物たちと比較するとずば抜けて知能が高く、よく人に懐きます。
頭の良い個体であれば、簡単な芸をさせることもできますし、人間のみならず自分よりもずっと大きな他の動物(犬や猫)とも仲良くすることがあります。
しかし、その一方でデグーはかなり懐き方に個体差が出ます。
知能が高いため、一度「人間は怖い」と学習してしまうとなかなか修復するのが難しいのです。
本記事では、懐きやすいデグーの選び方を紹介します。

ペットショップを選ぶ

ここの基準は絶対に外せない大前提になります。
悪臭がしたり、きちんと手入れされている様子がなかったりするペットショップは当然選んではいけません。
それに加えて、店員がデグーのことを知らないお店ではお迎えしない方が良いです。
適切な飼育がされて来ず、状態が良くない可能性があるからです。
分かっていることでも店員さんに2つ3つ質問してみて、きちんとした答えが返って来るか確認してみましょう。
万が一「ハムスターと同じ飼い方で飼えますよ~」等と言われたら、店員さんにお礼だけ言ってさっさと踵を返しましょう。
ハムスターとデグーは同じ飼い方では飼えません

健康な個体を選ぶ

まずここが懐きやすいデグー選びの第一歩です。
最低限、以下の条件を満たす子を選んでください。
適切に管理されているペットショップだと、お店のケージ内にいるほぼ全ての子が以下の状態になっています。

  • 体に怪我はないか
  • 変な動き方はしていないか
  • 目やにがでていないか、目がきちんと開いているか
  • 耳の中が汚れていないか
  • 鼻水が出ていないか
  • 歯は白ではなくオレンジ色をしているか(生後6ヵ月以降の個体のみ)
  • 毛並みはボサボサでなく、ハゲていないか
  • 食欲はあるか
  • 下痢をしていないか

オスの個体を選ぶ

「今オスを飼っていて、繁殖させたいから絶対メスじゃないとだめ」という場合は別ですが、そうでない場合はオスを選びましょう。
小動物はだいたい、メスよりもオスの方が良く懐く傾向にあります。
メスはどうしても子供を産んで子育てをする分、オスよりも神経質な部分が多いです。
人間の場合も、情緒不安定な状態になったり癇癪を起こしたりするのは昔は女性特有のものだと考えられて来ました。
(ちなみに「ヒステリー」の意味はギリシャ語で「子宮」なのです)
ですので、繁殖など明確な目的がある場合意外はオスの個体を選ぶようにしましょう。

若い個体を選ぶ

他の小動物もそうですが、若い個体の方が断然懐きやすいです。
デグーの場合はしっかり世話をされていた個体なら大人になってから飼っても普通に懐きますが、やはり若い個体の方が早いです。
生後6ヶ月未満の個体がいればベストです。
もしくは、大人のデグーで店員さんにベタなれ状態になっている個体がいればその子を選びましょう。
そのような状態の子は人間が嫌なことをしてくる存在ではないときちんと理解をしているため、適切な飼育さえしていれば勝手に向こうから好意を寄せてくれます。
デグーは犬猫と違い、幼少期に一緒に過ごした人間だけに懐くということはありません。
きちんと適切に飼育できていれば、向こうから好意を持ってくれます。
ただし、そのような子はやはり店員さんが連れ帰ってしまう可能性も高いので出会えたらラッキーかもしれません。

ストレスがかかっていない個体を買う

ここが最も大事です。
人に懐く個体ほど、ストレスがない環境で飼育されてきています。
水や餌が十分に与えられなかったり、ケージが不衛生だったり、適切な温度で飼育されなかったりした個体ほど懐きにくくなります。
更に、妊娠中のメスにストレスをかけると、腹の中の子供にもストレスが伝わり、より懐きにくくなります。
妊娠中のラットを高いところから落とし続けると、そのラットが産んだ子も高いところに乗せただけで(1度も落とさなくても)怖がるようになるという実験もあります。
「劣悪な環境で育てられてきた若い個体」よりも、「ストレスを感じていない大人の個体」の方が断然懐きます。
また、国外CBの個体の場合、輸送時に適切な運ばれ方をして来ないとストレスとなり、懐き難い個体が多いです(勿論超快適な輸送のされ方をしている場合はこの限りではないですが)。
衛生的な環境のペットショップで繁殖された個体であれば輸送時のストレスはゼロのため、より懐きやすいです。

人間を見たときの反応

  • 清潔で管理が行き届いているペットショップを見つけた
  • デグーも健康そう
  • ペットショップCBで輸送時のストレスもなさそう

上記の条件をクリアできた時、次に疑問になるのは「そのたくさんいる中からどうやって選べばいいか?」かと思います。
ここまで条件をクリアできたら、ケージに顔や手を近づけてみて、興味を示してくれる子が良いです。
そのような子は人間に興味を持っており、少なくとも怖いとか近付きたくないとか、そのような感情はまだ持っていません。

まとめ

懐いているデグーとにかく要となるのはストレスの有無です。
適切な環境で飼育され、人間が好きである個体を選びましょう。

勿論、懐きやすそうな子を選んでお迎えしても、高温高湿などデグーが過ごしにくい環境で育ててしまうと懐きにくい個体になってしまいます。
お迎え後も気を抜かずに頑張って下さい。

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