主に爬虫類界隈で使われる用語を紹介します(爬虫類の専門用語ではないものもあります)。
意味の分からない単語があれば以下で調べてください。
50音順で記載されています。
アザンティック
黄色色素欠乏個体。
略称「アザン」。
例えばブルーイグアナはこれにあたる。
通常イグアナはグリーンだが、緑とは青色と黄色からできており、黄色色素が欠乏することで青色となる。
対義語:アザンティック
アネリスリスティック
赤色色素欠乏個体。
略称「アネリ」。
対義語:エリスリスティック
アメラニスティック
略称「アメラニ」。
黒色色素欠乏個体。
対義語:メラニスティック
アルビノ
色素欠乏個体。
赤い目に白い体のものが多く、弱視の場合も多い。
赤い目の白ウサギが最も有名なアルビノ個体。
アルビノはほとんどが劣性遺伝である。
アルビノに限らず色素の変異個体は野生化では目立ちやすいため、捕食の対象となりやすく見つかることは稀である。
偶然採取されたアルビノ個体を人為的に固定化することが多い。
また、山口県の岩国市のようにアルビノの蛇が天然記念物に指定される例もある。
アルビノについて詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ。
イエコ
ヨーロッパイエコオロギの略。
イエローコオロギの略ではないので注意。
日本のコオロギと違い年中繁殖でき、ある程度死ににくいためよく爬虫類の餌として用いられる。
エリスリスティック
赤色色素増加個体。
レッドイグアナが有名。
対義語:アネリスリスティック
温度勾配(おんどこうばい)
ケージ内に意図的に温度の差をつけること。
変温動物は自分で熱を作り出すことができないため、暖かい箇所と涼しい箇所を作って適切に体温をコントロールさせる目的がある。
温浴(おんよく)
生体をぬるま湯につけること。
おもに脱皮不全の解消を目的に行われることが多い。
ガットローディング
直訳すると「内臓に蓄える」となる。
餌となる昆虫などに栄養価の高い餌を与え、餌昆虫そのものの栄養価を高めることを言う。
ガットローディング用の餌(餌用の餌)も多数売られている。
完品(かんぴん)
指飛びや鼻潰れなど、「キズ」のない生体のこと。
再生尾(さいせいび)
自切の後に再生した尾のこと。
切れる前の尾と全く同じように再生する種類もいれば、まるで違う尾の形になるものもいる。
後者の場合、見た目が違うだけで特に健康上の問題はない。
ザンティック
黄色が強い個体のこと。
対義語:アザンティック
自切(じせつ)
トカゲやヤモリが主に危険を感じた際、自分で自分の尾を切り落とすこと。
自切した尾は再生する種類としない種類がいる。
ダスティング
直訳すると「振りかける」となる。
コオロギなどの餌にカルシウムパウダーなどをまぶすこと。
主に餌用昆虫はカルシウムとリンのバランスが悪いことが多いので、カルシウムパウダーをダスティングすることでバランスを整える効果がある。
ピンヘッド
孵化したての初令のコオロギのこと。
ヤドクガエル等小型の生体の餌となる。
フタホシ
フタホシコオロギの略。
イエコオロギよりも死にやすいが、栄養価や水分含有量の高い餌である。
家の中で脱走個体を見つけると小型のクロゴキブリに空目してビビる。
ヘテロ
発現しない劣性遺伝のこと。
「Aa」の「a」のことを言う。
「ハイイエローhetアルビノ」のhetはこのことである。
正直もうちょっとマシなネーミングは無かったのかと思う。分かりやすくはあるけど
ポッシブルヘテロ
ヘテロを持っているかもしれない個体。
ハイイエローposs hetアルビノならアルビノを持っているかもしれないハイイエローのこと。
必ず持っている個体に比べて安いことが多いので持っていたらラッキー。
リューシスティック
白変種。
略称「リューシ」。
リューシスティックは白く変色した突然変異なのに対し、アメラニは黒色の色素が欠乏したもの。
両者は似ているが別物。
一般的に「ウーパールーパー」と言われて思い浮かべる種は実はリューシ。
ノーマルはもっとサンショウウオ感がある。
レッチ
レッドローチの略。
飛ばない、登らない、共食いしない、生体襲わない、という優れたメリットを持つので爬虫類の餌によく利用される。
成長速度が遅いこととゴキブリであることが最大の難点。
部屋に逃げると絶望する。
なお、日本語には「ペットゴキブリ」という単語が存在し、餌用のレッチを育てるうちに愛着が湧いてゴキブリをペットにする人もいる。
CB
Captive Breeding(ないしCaptive Bred)の略。
飼育下で繁殖させた個体のこと。
FH
Farm Hatchedの略。
野生の妊娠中のメス個体を捕獲し、飼育下で産卵させた個体のこと。
CBとWCを対義語とするならちょうど中間の位置づけ。
TSD
Temperature-Dependent Sex Determinationの略。
卵を保管する温度によって性別が決定すること。
例えばニシアフリカトカゲモドキは31度~32度の間で卵を保管した場合のみにしかオスの個体が生まれないのでオスの個体数が少ない。
そのため、「オスで珍しいモルフ」の場合は価格が極端に高騰する傾向にある。
WC
Wild Caughtの略。
caughtはcatchの過去形で、野生下で捕獲した個体のこと。
「WD」と記載されることもある。
WCの個体同士を繁殖させた場合、生まれた子はCBとなる。
CBとWCの違いはこちらをご参照ください。
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