レオパが腸閉塞を起こした際の対処

レオパが腸閉塞を起こした際の対処を解説します。

爬虫類を診ることのできる動物病院へ連れて行くのが最善ですが、日曜や祝日だったりすると休診の場合もあります。
しかも、年末年始やゴールデンウィークだったりすると暫く病院は閉まっている可能性も高いです。
そのような場合に、自宅でできる対処を紹介します。

※本記事はヒョウモントカゲモドキについて記載していますが、ニシアフリカトカゲモドキなど近い生態のヤモリ(トカゲモドキ)であれば同じように対処して下さい。

腸閉塞の症状

以下のような症状がある場合は腸閉塞を疑いましょう。

  • 腹部が不自然に膨らんでいる
  • 脱皮前後でないのに餌を食べない
  • しばらくしても(いつもの給餌間隔空けても)餌を食べない
  • 嗜好性の高い餌(ハニーワームやシルクワームなど)も食べない

レオパが拒食する場合、腸閉塞が原因となる場合はとても多いです。
まず上記の条件を確認し、多く当てはまるようであれば腸閉塞を疑ってみてください。

腸閉塞の原因

床材の誤飲

これが最も多い原因です。
特に人工飼料を使用している場合に多いですが、餌に床材(砂など)がくっつき、そのまま生体が飲み込んでしまいます。
人間はご飯を食べている途中に「砂が混じっている」と認識したら口から出しますが、爬虫類はそういうわけにはいきません。
飲み込んだ砂などは少量であれば自然に排泄されますが、多すぎると処理しきれずに詰まってしまい、糞を外へ排出できなくなってしまいます。

腸の働きが悪い

人間でも胃腸が弱い人や、下痢や便秘をしやすい体質の人がいます。
それと全く同じで、レオパでも腸の働きが良くなかったり、元々腸が細く腸閉塞を起こしやすい体質の個体がいます
特にベビーに関してはアダルトよりも腸が細いため、腸閉塞を起こしやすいです。

腸閉塞の対処

自宅で処置することで、病院へ連れて行かずに済む場合もあります。

保温する

徹底的に保温しましょう。
だいたい28度~30度くらいの気温を保ち、特に下からの保温を強化しましょう
砂や土を床材に使っている場合は少し厚さを減らすと下からの熱が伝わりやすいです。

人間もお腹が痛い時はお腹を温めると思います。
それと同じで、レオパの場合もお腹を温めると腸の働きを促すことができます。
ただしこの場合も温度勾配は必ずつけてください
暑すぎて逃げ場がなくなるとストレスになります。

温浴させる

レオパを35度程度のぬるま湯に5分程度浸します。
直接体を温められるため、うまくいくとこの時点で排泄されてくれる場合もあります。
湯冷めを防ぐために、湯から上がったらしっかりと水気を拭き取ってください。
ただし、温浴を嫌がる個体の場合は余計なストレスをかけてしまうだけなので温浴は行わないでください。

整腸剤を飲ませる

少し大きいペットショップへ行けば爬虫類用の整腸剤が売られていますので、それをレオパに飲ませます(飲ませるというか舐めさせるという方が正しいですが)。
「レプラーゼ」という商品が定番です。

きな粉のような粉末の整腸剤です。
これを水で溶き、ペースト状にしてレオパの口元へ持っていきます。
そのまま舐めてくれる場合はそれで大丈夫です。
舐めてくれない場合は口元や鼻先に少しつけると、自ら舐めとってくれます。
整腸剤が手元にない場合は、無糖のヨーグルトでも代用可能です。
しかしヨーグルトは長期保存がきかないため、このような整腸剤を1つ常備しておくと安心です。

また、日頃からレプラーゼを餌にダスティングして与えることで整腸作用が期待できます
ベビーや腸の働きが悪い個体には積極的に与えると良いでしょう。
なお、与えすぎによる弊害はありません(パッケージに明記されています)。

それでもダメな場合

ここまで試してダメな場合は、病院で開腹手術を行うしか方法がありません。

健康な生体であれば1週間の絶食には耐えますので、保温をしっかりとして病院が開き次第連れて行ってください。
この際、飲み水は絶対に切らさないようにして下さい

誤飲対策

キッチンペーパーで飼育されるレオパレオパに誤飲をさせないように、今一度飼育環境を見直しましょう。
ペットシーツやキッチンペーパーで飼育するのが誤飲の対策には一番ですが、砂やソイルは掘ることが出来るのでレオパのストレス解消に役立ったり、消臭効果があったりと無視できないメリットもあります。
そのような場合はケージの一部にペットシーツを敷くなどして、給餌はかならずその場所で行うようにすると多少は誤飲の可能性を下げられます。
是非実行してみて下さい。

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