イエコとフタホシの違い

これから爬虫類を飼い始めよう、という方の多くがまず「イエコとフタホシのどちらで育てれば良いのだろうか……」という疑問を持つと思います。
飼育にある程度慣れてくるとそんなこと気にも留めなくなりますが(笑)、私も爬虫類の飼育開始前は結構この問題に悩みました。

結論から言うと、どちらでも良いです。
両方とも餌用として多く売られている種類ですので、どちらも特に問題があるということはありません
従って、どちらを選ぶのかは飼育者の好みと言って良いです。

本記事では、ヨーロッパイエコオロギとフタホシコオロギの違いを解説していきます。
どちらを餌として導入しようか迷っている方は、是非違いをしっかりと比較して導入の参考にして下さい。

※虫の画像が出てきますので、苦手な方は注意して下さい。
(苦手な方に配慮してアイキャッチ画像は可愛いイラストを使用しています)

全体的な比較

まず初めに、両者の見た目、鳴き声、死にやすさ、臭さ、栄養価・水分含有量、跳躍力、素早さを比較します。

イエコ(ヨーロッパイエコオロギ)の場合

ヨーロッパイエコオロギ
  • 見た目:キモい
  • 鳴き声:まあうるさい
  • 死にやすさ:比較的死ににくい
  • 臭さ:それほど臭くない
  • 栄養価・水分含有量:少ない(フタホシに劣る)
  • 跳躍力:高い
  • 素早さ:素早い

フタホシ(フタホシコオロギ)の場合

フタホシコオロギ
  • 見た目:とてもキモい
  • 鳴き声:うるさい
  • 死にやすさ:死にやすい
  • 臭さ:そこそこ臭い
  • 栄養価・水分含有量:多い(イエコに勝る)
  • 跳躍力:低い
  • 素早さ:のろい

見た目の比較

イエコは濁った黄色というか薄茶色というか、独特の色をしています。
まだこちらの方がキモさは軽減されます。

一方でフタホシは、黒や茶色をしており見た目はゴキブリに近いです。
フォルムもムチッとしていてよりゴキブリ感があります。
結構キモいです。
家の中で脱走個体を見付けると小型のクロゴキブリに空目してビビります。

死にやすさについて

イエコの方がフタホシよりも死ににくいです。
フタホシは蒸れに非常に弱く、蒸れたり不衛生な環境で飼育したりすると簡単に全滅します。
(ただし、病気に感染しているコオロギを生体に食べさせるのは良くありませんので、どちらを選ぶにしても清潔な環境で飼育するように心がけてください。)

また、フタホシの方が縄張り意識が強いため、過密さに関してイエコと同じ感覚で飼育すると簡単に共食いを起こします。

水切れ・餌切れに強いのもイエコです。

鳴き声について

イエコはフタホシより多少マシです。
ただ、数をストックするとなるとうるささも比例するので、正直あまりどちらも変わらないです。
鳴くのは成虫のみというところは共通なので、どちらを選んでも羽を切ることでこの問題は解決できます。
羽を切る際は頭をピンセットでつかみ、空いた手でハサミを使って切ります。

跳躍力(脱走されやすさ)の比較

ジャンプ力は圧倒的にイエコが高いです。
蓋なしのケージで飼育する場合、イエコはかなりの高さのものを使わないと脱走されます。
また、イエコの方が素早く、生体へ与えるためにピンセットで摘むのも少し苦労します。

噛む力について

フタホシの方が噛む力が強く、生体へ噛み付くことが多いです。
これはフタホシの方が縄張り意識と肉食傾向が強いからだと考えられています。

ピンセットから直接与える場合は良いですが、どうしても撒いて給餌したい場合はフタホシはあまり向いていません。

まとめ

コオロギを食べるヤモリ

以上のメリットとデメリットを総合し、以下のようにして選ぶと良いと思います。

  • キモい虫がどうしても無理な人はイエコ
  • マメな世話がどうしても無理な人もイエコ
  • 撒きで給餌したい人もイエコ
  • それ以外の人はフタホシ

上記が、私がお勧めする選び方です。

勿論近くのペットショップでどちらかしか取り扱ってないから無理、という場合もあると思います。
そのような場合は通販も積極的に活用すると良いでしょう。

 
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