コオロギの繁殖の方法

何匹も爬虫類を飼育していると、コオロギ代が高くつくのが飼育者にとって悩みのタネかと思います。
コオロギの繁殖は初心者にも簡単に行うことが出来ます。
地球上の動物の個体数の7割は昆虫だと言われており、数を増やすことに関しては驚異的なパラメータの振り方をされています。
勿論コオロギも昆虫ですから例外ではありません。
上手くサイクルを回せるようになるとかなりのコオロギ代を節約できるようになります。
早速この記事を読んで、繁殖に挑戦してみてください!

※今回の記事ではフタホシコオロギを例に説明しますが、ヨーロッパイエコオロギでも全く同じ方法で繁殖出来ます。
(というかイエコの方がフタホシよりも死ににくいので、簡単に殖やせます)
※虫の画像が出てきます。苦手な方は注意して下さい。
(苦手な方に配慮し、トップ画像は可愛いイラストを使用しています)

用意するもの

  • 産卵床
  • 種親

1.産卵床を作る

コオロギは湿っており、産卵針が刺さる柔らかいところに産卵する性質を持っています。
この性質を利用し、産卵床を作成して行きます。
産卵床を作っているイメージ100均で買ってきたタッパーに水を入れ、ティッシュを数枚畳んで敷き詰めます。
産卵床を作っているイメージその上に千切ったティッシュを敷き詰め、霧吹きで湿らせます。
上記の工程を繰り返し、いい感じの高さになったら完成です。簡単ですね。
なお、ここではティッシュを使用していますが、化粧用のコットンをほぐしたものや湿らせた土、トイレットペーパーでも代用できます。
(男性の方はコットンなんて何処に売ってるんだ、と思われるかもしれませんが、普通に100均に売っていますよ)
コットンやトイレットペーパーを使用する場合は、香料が使われていないものを選びましょう。

2.種親を投入

産卵床のあるケース内に、種親を投入します。
産卵床に入るコオロギのイメージ暫く待っていると卵持ちのメスが集まってきます。
その際、針を産卵床に刺しているような挙動があれば産卵しています。

3.産卵床を取りだす

だいたい3日程度放置すると、かなりの数の卵が産み付けられています。
産卵床に針を刺したような穴がいくつも開いています。
ティッシュをめくると卵がたくさん出てきます。
(このように、産卵されたかが分かりやすいので私は土よりティッシュをお勧めします)
あまり長いこと置いておくと掘り返して卵が食べられてしまうので、産卵床はだいたい3日程度で取り出すようにしましょう。
取り出したらタッパーの蓋を閉め、そのまま2週間程度放置します。
タッパーをもう一度使用したい場合はジップロックを買ってきてそこに入れましょう。

4.孵化するのを待つ

ひたすら待ちましょう。
だいたい平均して2週間程度で孵化が始まりますが、冬場など温度が低い場合は3週間から1ヶ月程度かかる場合もありますので、卵が死んだと思って捨てないようにしてください。
逆に夏場など温度が高い場合は1週間程で孵化する場合もあります。
高湿で密閉しているので異臭がしたりカビが生えたりしますが、孵化には影響ありません。
孵化が近付くと、卵が黒っぽくなってきます。
孵化直前のコオロギの卵決して死んでいるわけではありませんので、こうなっても安易に捨てないでください。
最悪ゴミ箱からコオロギの幼虫が湧いて出てきます。

コオロギの産卵が始まらない場合は?

暫く待ってみてもコオロギが産卵しない場合は、以下を確認してみてください。

種親は成虫か?

成虫でなければ交尾はできないので、当然産卵もできません。
成虫とは、羽がきちんと生え揃った状態のことを言います。
これ以外であれば産卵は不可能です。
羽が短く、背中が丸見えの状態は成虫ではありません。
成虫になるまで待つか、成虫を購入するかどちらかの手段を取ってください。

オスとメスの比率は適正か?

コオロギは単為生殖ではありませんので、どちらかの性別しかいなければ繁殖はできません。
また、オスの方がメスよりも多くなると繁殖効率は落ちます。
種親を購入する際は、必ず店員さんに種親目的であることを伝えましょう。
そうすれば、オスよりもメスを多く購入することを勧めてくれます。
コオロギの性別の見分け方は「お尻から長い針が伸びているのがメス、何もないのがオス」です。

コオロギのメス上の画像がメスです。
お尻から針が伸びているのが分かりますね。

コオロギのオスそれに対してこちらがオスです。
(鳴き声がうるさいので羽を切ってしまっていますが、成虫です)
先ほどとは違い針が生えていません。

このように簡単に見分けることができますので、一度比率を確認してみてください。

メスは卵持ちか?

卵を持っているメスは、下腹がパンパンに膨らんでいます。
オスのコオロギを見てみると下腹がすっきりと羽の中に収まっていますが、卵を持っているメスのコオロギの下腹は羽から大きくはみ出し、かなりの膨らみを見せます。
例えばコオロギを購入した店でオスとメスが完全に隔離して育てられていた場合、まだ交尾が完了していない可能性があります。
その場合はオスとメスを同じ箇所で飼育してから1週間程度様子を見てみましょう。
また、コオロギの数に対してケージが広すぎると交尾が成立しにくくなります。
このあたりはだんだん感覚でわかるようになってきますが、なかなか交尾を行わない場合は狭めのケースを使用するか、種親の数を増やすかして密度を上げましょう。

 

コオロギが孵化したらこちらの記事を参照して下さい。


 

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