オウカンミカドヤモリ(クレステッドゲッコー)の飼い方

クレスことクレステッドゲッコーの飼い方を解説します。
レオパと並ぶ人気を誇り、ほぼ全個体が人工飼料に餌付くため大変飼いやすい種類です。
壁にくっつく、「壁チョロ」ヤモリの入門種です。

予備知識

この種類は野生でも数が少なく珍しい種類で、100年ほど絶滅したと思われていましたが、生息域が少しズレていただけでした。
野生の本種が生息するニューカレドニアでは輸出規制がかかっているため、現在流通している個体は研究用に輸入された個体を国内で繁殖した個体です。
野生の個体数こそ少ないものの飼育下での繁殖は容易で、珍しいモルフでなければ1~2万円前後で入手することができます。
「壁チョロ」のヤモリは全く人馴れせずハンドリングが出来ない種類が多いですが、本種はハンドリングが可能なところも人気の理由の一つです。
また、本種はあまり人間を怖がらない個体が多いです。
これは生息地であるニューカレドニアに目立った捕食者がいないからだと考えられています。
尾を自切することはありますが、再生はしませんので注意してください。
寿命は10年前後です。

用意するもの

  • ケージ
  • 登り木
  • 床材
  • 水入れ

ケージ


壁を這いますので、ある程度高さのあるものを選びましょう。
上記のケージがクレスの飼育で最も一般的に使用されるケージです。
45cm以上の高さのケージが推奨されます。
上から世話をすると捕食されると思いストレスになるので、観音開きのケージがお勧めです。

登り木


捕まることができるよう、太い流木やコルクを70度から95度くらいの角度で立て掛けてください。

床材


ヤシガラ土が一般的です。
最初にたっぷりと水を含ませてキツく絞って床に敷きます。
ペットシーツでも問題ありません。

水入れ


脱水症状防止のために1つ入れておくと安心です。

毎日の世話

主な世話は餌、掃除、霧吹きです。
詳しく解説します。


クレスの専用フードを使用します。
上記のクレスフードが一般的な餌です。
粉末になっているので、水で溶いて練りペースト状にして与えます。
グラブパイは作るのに失敗することがありますが、クレスフードは元々固まらない仕様のため失敗することはありません。
生体の好みに合わせて水の分量を変えて粘度を調整しましょう。

最近はこのように水入れと餌入れが一緒になったものも売っています。
メンテナンスが楽で便利ですね。

ヒョウモントカゲモドキと違い、クレスはほぼ全ての個体が人工飼料に餌付きます
ベビーの時は週2~3回程度コオロギを与えましょう。
この際そのまま与えるとくる病になるので必ずダスティングをしてください
アダルトの時はコオロギは与えなくても構いませんが、たまに与えると喜びます。
あくまでも主食はフルーツですので、コオロギの与えすぎには気をつけて下さい。

掃除について

ケージが汚れたら適宜掃除をしてください。
側面に張り付いている時に糞をすることも多く、放っておくとケージ内が悲惨な見た目になります。
クレスの飼育はレイアウトケージを使用するとかなり見応えがあるのですが、掃除の大変さが一気に跳ね上がります。
掃除の手間と見栄えの良いバランスで飼えると良いです。

霧吹き

朝晩2回、霧吹きを行なってください。
生体に直接吹きかけるのではなく、壁に水滴をつくるように行います。
水入れに入った水を水だと認識できる個体であれば多少霧吹きし忘れても大丈夫ですが、そうでない個体は忘れると脱水症状を引き起こして最悪の場合死んでしまいます。
霧吹きは怠らないようにしましょう。
湿度は50%以上を保てるようにしましょう。

まとめ

クレステッドゲッコーのハンドリング
  • 霧吹きを朝晩2回行う
  • ベビーはクレスフードに加えて週2~3回程度コオロギを与える
  • アダルトはコオロギは与えなくても良い、与える場合は週1回程度にする
  • コオロギを与える際は必ずカルシウムパウダーをダスティングする

手にくっついた時の質感が最高のヤモリです。
正しく楽しく飼育しましょう。

 

関連書籍

上記の本にて、飼い方が解説されています。

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