「t+アルビノ」「t-アルビノ」とは何かを解説

本記事ではアルビノについて詳しく解説します。

今回の記事は以下のような方におすすめです。

  • 「t+アルビノ」「t-アルビノ」と言われて意味がわからなかったので知りたい
  • レオパのアルビノ(全然アルビノらしくない)が何故アルビノになるのか知りたい
  • 暇死しそうなので時間を潰したい

正直こういう知識はなくても飼育には影響しませんが、あるとより楽しく飼育できますので興味がある人は是非読んでみて下さい。

アルビノのイメージ

ペットや生き物が好きな人なら、「アルビノ」という単語は一度は耳にしたことがあると思います。
例えば目が赤くて体が白いウサギは「アルビノ」で、メラニン色素を生成できない個体なのだ、という認識は多くの人が持っていると思います。

しかし、レオパことヒョウモントカゲモドキのアルビノは、このイメージから大きくかけ離れています。
レオパのアルビノは以下のような個体です。

レオパードゲッコーのアルビノ個体のイメージ
これを赤目で白いうさぎと同じ「アルビノ」と言ってしまうのは、いささか強引ではないでしょうか?
実は、アルビノには「t+アルビノ」と「t-アルビノ」の2種類が存在します。
赤い目の白ウサギは「t-アルビノ」、レオパは「t+アルビノ」に属するため、こんなに見た目に違いが出るのです。
「t+」は「チロシナーゼポジティブ」、「t-」は「チロシナーゼネガティブ」と読みます。
(趣味の世界では単純にティープラス・ティーマイナスということもありますが正しくはチロセナーゼポジティブ・チロシナーゼネガティブです)

チロシナーゼとは

色を生成するには「メラニン色素」という色素が必要になります。
その「メラニン色素」を作る元の物質は、「チロシナーゼ」という酵素です。
このチロシナーゼという酵素の生成が全くできないタイプのアルビノが「t-アルビノ」となります。
チロシナーゼが生成されなければメラニン色素を作ることができないので、目が赤くて体が白い見た目になります。
(目が赤いのは毛細血管が透けているためです)
一方でレオパのアルビノのような「t+アルビノ」の場合は「多少は」チロシナーゼを生成でき、普通の色が少し薄くなったような見た目になります。
趣味の世界においては「t+アルビノ」を「ラベンダーアルビノ」、「t-アルビノ」を「リアルアルビノ」と呼び変える場合もあります。
レオパのアルビノの場合は同じアルビノなのに色の濃い個体と薄い個体がいますが、色が薄いほどチロシナーゼが不活性です。

美容皮膚科に行くと「美白注射」という治療を受けることができますが、この美白注射にもチロシナーゼ酵素の活性を抑える効果があるものがあります。
チロシナーゼ酵素の働きが抑えられればメラニン色素は生成されなくなりますので、結果肌が白くなるわけです。
※ただし、ひとくちに美白注射と言っても色々なアプローチのものがありその全てがチロシナーゼ酵素の活性を抑えるわけではありません。
ご自分できちんと確認の上、納得して治療を受けてくださいね。

人間にもアルビノはいる

人間にもアルビノの方はいらっしゃいます。
人間のアルビノは「先天性白皮症」(せんてんせいはくひしょう)と言い、肌や髪の毛が真っ白になります。
紫外線に極端に弱く、アルビノでない人が受けた時に日焼けをする程度の紫外線を受けると、皮膚が火傷のような状態になってしまいます。
またその見た目故に途上国では宗教的な信仰も強く、アルビノの人間を食べると不老不死になる、というような噂も流れてアルビノの子供が誘拐・拉致される事件も数多く起きています。
逆に神秘的な見た目を活かし、モデルとして活躍されている方もいらっしゃいます。
参考:アルビノドーナツの会(外部リンク)

アルビノとリューシスティックの違い

もう一つ、アルビノの他に白っぽい色の品種といえば「リューシスティック」があります。
見た目こそ似ていますが、この二者は遺伝的には全くの別物です。
アルビノはチロシナーゼという色を作る元が欠落しているのに対し、リューシスティックは白色の遺伝が強く出たものを指します。
リューシスティックはチロシナーゼは正常に精製されていますので、アルビノによくある弱視や日光に弱い特徴はありません。
最も分かりやすいリューシスティックの例はキタキツネです。
北極では氷に隠れられるため、白い体のものの方が都合がよく白変種が生き残りました。
一方で、山口県の岩国市では白蛇が天然記念物として指定されていますが、これはアルビノに分類されます。
キタキツネは目が黒いのに対し、岩国市の白蛇は目が赤いという違いがありますね。